ママチ川の上へ
北海道 旅行から少し離れて千歳駅前から向陽台団地へ行くバスは、10分ばかりママチ川の谷を遡ったところ(地図に25.9メートル標高点のある地点)から、団地へと登ってゆく。
ママチ川の南岸の火山灰台地の上に団地があるのだ。
しかし、谷は深くかつゆるく、ママチ川と団地とは距離にして100~250メートル、高さでは40メートル離れている上、厚い森でへだてられているので、川の北岸をゆく林道を歩くのに、団地は視覚的にも聴覚的にも邪魔にならないのがありがたい。
さて、その25.9メートル地点でバスを降りて、私は林道を歩いていった。
地図から想像したイメージの通り、静かな林を分けてゆく、気持ちのよい道だった。
歩きだしたとたん、道ばたに、小さな若紫の花が眼についた。
フデリンドウの、つややかさとつつましさとを兼ねそなえた、撫でてやりたいほどに可愛らしい花。
その先にも、美しさではフデリンドウには及ばないけれども、つややかさでは負けないキジムシロのダンデライアンイエローや、カナリヤ色の蘂のあざやかさと純白の花びらの清楚さとの対比がまた別の美しさをもつオオバナノエンレイソウなどが、点々と路傍の叢を彩っていた。
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